実施期間:2025年2月21日(金)~24日(月) 4日間
参加人数:12名
(1)金沢大学生:7名
(2)横浜国立大学生:1名
(3)愛媛大学生:1名
(4)中央大学生:1名
(5)長岡技術科学大学生:1名
(6)立命館大学生:1名
訪問地域:石川県白山市 白峰(白山ユネスコエコパーク、白山手取川世界ジオパーク認定地域)
研修主旨・概要
・SDGs(Sustainable Development Goals)17の目標のうち、ユネスコ登録地域、主に生物圏保護区とその他の保護区をプラットフォームとし、生物文化の多様性、自然保護、地域の持続的発展について考える。
・学生と地域の方々とが世代間交流を行いながら、SDGsについて学ぶ。
・「白山BRユースネットワーク」を設立し、国内外の他BRユースネットワークとの連携や若者の地域貢献活動の推進を目指す。
本プログラムについて
このプログラムは、澁谷学術文化スポーツ振興財団の助成金(2023年度 文化活動に対する助成金)を受け行われ、豊かな生態系、生物多様性の保護、文化・経済・社会の持続可能な開発を目的とし、国際的に評価の高いユネスコエコパークに焦点を当てている。参加学生は、ユネスコエコパークおよび世界ジオパークにダブル認定されている白山市白峰地域(石川県)を訪問し、奥山ならではの地域生活や文化・自然を体験。また、移行地域(トランジションエリア)に暮らす地元ガイドや住民が学生をサポートし、世代間交流を実施。若者が自主的に地域貢献活動を行うための組織「白山BRユースネットワーク」を設立し、地域の持続可能な発展につながるプロジェクトの推進を目指していく。
今年度は夏(7月)に続き、奥山の冬の生活文化やそれにまつわる課題について考える機会となった。
2月21日(金) 豪雪地帯で暮らす奥山人のまち 白峰について
白山市役所内の、白山ユネスコエコパーク協議会、および白山手取川ジオパーク推進協議会にて、取り組みの説明を受けた。その後「白峰地域の環境・文化や課題について」「白峰地域のエコパーク・ジオパークの特徴について」のレクチャーを受け、石川県立白山ろく民俗資料館にて「かんじき」を履いて雪山を歩く体験をした。資料館内にある重要文化財指定の古民家「杉原家」にて、囲炉裏を囲みながら伝統的な穀物「かまし(シコクビエ)」とねぶ茶を試食。
2月22日(土)奥山人の生活体験
この地域は、白山の麓にあり、日本有数の豪雪地帯として知られている。また、浄土真宗信仰が篤く、人口およそ650人の小さなまちにお寺が4つ存在している。この日の午前中は、お寺の朝のお勤め「お朝事」の見学と、屋根雪下ろしを体験。
午後からは、環境省の白山自然保護官事務所の保護官より、白山国立公園についてディスカッション形式でお話を伺った。続いて、「環境 × 地域 × わかもの」をテーマに全国で活動するユース団体「緋熊と黒潮」代表から、日本の里山を取り巻く現状や、MAB計画の変遷についてレクチャーを受けた。
ここで3グループに分かれ、これまでの活動をもとにディスカッション。最終日のプレゼンテーションに向けテーマを決め、話し合った。
2月22日(日)グループワークとミニ雪だるままつり
この3日間で感じたこと、考えたことを元に意見を交わし、チームごとにプレゼンテーションの準備。白峰で活動を行う学生団体「しらみね大学村」の拠点を訪問し、活動内容を知る機会も得られた。
午後からは、白峰を代表するお祭り「雪だるままつり」を再現。時に生活を困難にする大雪を観光資源に変える視点などを交えながら、実際に雪だるまを作り、ライトアップを行った。
2月24日(月)グループ発表、閉会
白峰の古民家「与平」にて、3グループがプレゼンテーションを披露。参加者全員が、それぞれの知見や専門分野を活かしながら、この地域で「やりたいこと」をまとめ、発表した。夏のプログラムに引き続き、ユース世代がこれからの未来を形作っていく土台となるプログラムとなった。