実施期間:2024年7月5日(金)~8日(月) 4日間
参加人数:11名
(1)金沢大学生:4名
(2)横浜国立大学生:4名
(3)公立小松大学生:1名
(4)日本大学生:1名
(5)九州大学生:1名
訪問地域:石川県白山市 白峰(白山ユネスコエコパーク、白山手取川世界ジオパーク認定地域)
研修主旨・概要
・SDGs(Sustainable Development Goals)17の目標のうち、ユネスコ登録地域、主に生物圏保護区とその他の保護区をプラットフォームとし、生物文化の多様性、自然保護、地域の持続的発展について考える。
・学生と地域の方々とが世代間交流を行いながら、SDGsについて学ぶ。
・「白山BRユースネットワーク」を設立し、国内外の他BRユースネットワークとの連携や若者の地域貢献活動の推進を目指す。
本プログラムについて
このプログラムは、澁谷学術文化スポーツ振興財団の助成金(2023年度 文化活動に対する助成金)を受け行われ、豊かな生態系、生物多様性の保護、文化・経済・社会の持続可能な開発を目的とし、国際的に評価の高いユネスコエコパークに焦点を当てている。参加学生は、ユネスコエコパークおよび世界ジオパークにダブル認定されている白山市白峰地域(石川県)を訪問し、奥山ならではの地域生活や文化・自然を体験。また、移行地域(トランジションエリア)に暮らす地元ガイドや住民が学生をサポートし、世代間交流を実施。若者が自主的に地域貢献活動を行うための組織「白山BRユースネットワーク」を設立し、地域の持続可能な発展につながるプロジェクトの推進を目指していく。
7月5日(金) 山と暮らす奥山人のまち 白峰の生活
白山ユネスコエコパークについてオリエンテーションを受け、白峰重要伝統的建造物群保存地区にてフィールドワーク。石川県立白山ろく民俗資料館見学の後、奥山の生活道具を作る上で欠かせなかった「わら細工」を体験し、伝統的な穀物「かまし(シコクビエ)」を昔ながらの石臼で挽き、試食。
7月6日(土)奥山人との交流
この地域では、自然の恵みにより近い奥山に居を構えて生活する「出作り」が古くから行われてきた。この日は、実際に出作りの家で生まれ育った伝承者と交流し、皆で焼畑の準備の手伝いを実施。
その後「白山高山植物園」を見学。毎年6月〜7月半ばの1ヶ月半のみオープンし、白山の高山帯に咲く花が見られる希少な場所である。白山の高山植物を守り、保存するための施設も見学。この日は出作り伝承者の方と晩御飯もご一緒し、奥山での生活についてのお話を伺いながら交流を深めた。
7月7日(日)白山の入り口 市ノ瀬へ
環境省白山自然保護官事務所の保護官より、白山国立公園における活動についてお話いただき、その後、奥山の生業のひとつである「わさび田」までフィールドワーク。清流の流れる大自然の中で、「環境x地域xわかもの」をテーマに全国で活動するユース団体「緋熊と黒潮」代表をメンターに迎え、MAB計画についてレクチャーを受けながら、白山BRについてディスカッションを実施。この3日間で感じたこと、考えたことを元に意見を交わし、2チームに分かれてプレゼンテーションを披露。この場には、地元出身の10代、60代のゲストもお迎えし、それぞれのチームが「観光」視点、「地域資源の継承」視点でアイデアをまとめ、質疑応答を行った。
この日は白峰の手取川河川公園にて、7月7日7時7分に全国の水辺で同時に乾杯を行う「水辺で乾杯」イベントが行われており、本プログラムのメンバーも参加。地元住民が集う場で、多様な年代の人々や、イベント運営の学生たちと交流することができた。
7月8日(月)閉会式
白峰の古民家「与平」にて感想を伝え合い、今回のプログラムを「BRユースネットワーク」の始まりとして、閉会。