実施期間:2023年9月1日(金)~11日(日) 11日間
参加人数:9名
訪問地域:ドイツ・ハイデルベルク、ユネスコエコパーク(Vosges du Nord/Pfälzerwald Transboundary Biosphere Reserve)
実施内容:
ドイツ・ハイデルベルク教育大学で現地ユネスコチェアの講義を受け、近郊のユネスコエコパークを訪問し、地元コミュニティと保護地域での取組、気候変動に対する課題を現地学生と共に学んだ。また、ドイツ国内のユネスコエコパーク、世界遺産を参加学生各自が訪問し、テーマ学習を行った。
参加学生レポート:「ドイツ ユネスコエコパーク文化交流プログラム報告書」人間社会学域地域創造学類4年
2023年9月に行われた、ドイツ ユネスコエコパーク文化交流プログラムの研修内容、エコパークでの体験と研修参加の感想を報告します。
研修内容について、滞在地別にフライブルク、ハイデルベルク、ケルンの3つに分けて報告します。
まず初めにフライブルクでは、フライブルクの中心街の観光をし、また日本語で「黒い森」と訳されるSchwarzwaldに行きました。ティティゼー湖でボートを漕ぎ、向こうまで広がる牧草地に心が癒されました。黒い「森」のエリアは、トレッキング初心者にはレベルが高かったため行きませんでした。フライブルクの中心地は大変街並みがきれいでした。私たちが中心部を観光したのは日曜日でしたが、多くのお店が空いておりまた、市民の憩いの広場では割と規模の大きな市場が開かれていました。ドイツ語ではなく、英語で商品の注文をしましたが、問題なくオーダーが出来ました。現地人が多く観光客をあまりみかけなかったフライブルクではあまり観光化されていないリアルなドイツを味わえました。
9月4~9日のハイデルベルクでは、現地の大学ハイデルベルク教育大学の学生と共に、持続可能な社会についてのレクチャーを受け、また参加学生たちも各々割り当てられたテーマをもとにプレゼンテーションをしました。初めの2日間はレクチャーやプレゼンテーションなど座学を行いましたが、残りは参加学生と共にエクスカーションへ行きました。向かった先は、養蜂所、エコパーク、ワイナリーなどです。特に養蜂所やワイナリーにおいて、一般的な従来の手法とは異なった環境にそして、他の生物に優しい方法でビジネスが行われていました。ハチを育てる際やワイン用のブドウを栽培する際、決して化学物質や農薬を用いず、養蜂家が懇ろにハチのお世話をしたり、ブドウを育てる土壌に食品廃棄物や同じ畑内の雑草を混ぜたりしていました。ハチミツもワインもテイスティングできたのですが、いつも食べているハチミツやワインよりもどこか優しい味がしました。
そして最後にケルンでは、世界遺産であるケルン大聖堂へ行きました。ケルン駅に着くや否や駅の前にそびえたつケルン大聖堂に驚きました。13世紀という今のようなハイテク技術もない時代に、人の力だけであれだけ細部に凝ったそして大きな聖堂を造ったということに感動します。そして、18時ごろから始まるケルン聖堂で行われるミサに出席しました。観光客と信者で入ることのできるエリアは異なり、私は聖堂のかなり後方でミサの様子が見えづらい位置にいました。しかしながら、賛美歌とステンドグラス、荘厳なる雰囲気を味わうことができ、感慨深く大変いい経験になりました。
エコパークでの体験について、日本とは植生が異なりまたそこに住まう生物も日本の種類と異なりすべてが新鮮に映りました。ガイドの方が、エコパーク内の木々や虫を実際に手に取りながら、エコパークでの取り組みや今後温暖化が進むことへの懸念をお話して下さりました。温暖化は地球規模の問題であることを身をもって感じました。この美しい自然環境を後世に残すために自分は何が出来るのかを考えさせられました。
研修参加の感想について、現地学生と積極的にコミュニケーションをとり、仲を深めることができました。特に、エクスカーションではドイツの学生の車に乗せてもらい目的地まで向かったため、車内では会話が弾みました。車内は私以外全員ドイツ人でしたが、彼らは私のために英語を話してくれました。私が英語で話せば話すほど、彼らも私に関心を持ってくれ大変楽しかったことを覚えています。ドイツの魅力を自然、建造物、そして人から学んだ研修プログラムでした。