実施期間:2023年9月13日(水)~22日(金) 10日間
参加人数:6名
訪問地域:フィンランド・トゥルク、ユネスコエコパーク(Archipelago Sea Area Biosphere Reserve)
実施内容:
フィンランド・トゥルクとその周辺でユネスコ登録地域(エコパーク(生物圏保存地域)、ジオパーク、世界遺産等)の理念と地元コミュニティと保護地域での取組、気候変動に対する課題を学んだ。現地大学の学生との交流や文化体験も行った。
参加学生(理工学域地球社会基盤学類3年)レポート 「フィンランド研修を終えて」
今回の研修ではたくさんのことを学ぶことができた。今回この研修に参加した目的は二つあり、大学院に入ってから海外で学びたいというものがあり、そのためにも一回留学というものを知る機会としてよい機会であると思った。また、自分はもともと環境に携わったことが将来したいと思っていたのでその最前線に立つ人たちの意見を聞くいい機会になるのではないかと思い参加しようと思った。
今回の研修では現地の人々との交流や、実際にエコパークで行ったプログラムから様々な学びを得た。まずは、そこで働く人たちと話す中で、この土地を愛する気持ちがとても強いと感じた。その土地に対しての誇りがとてもすごく、その場所を後世に残すことにとても重きを置いていることが分かった。そのためにも彼女たちは小さな子供たちから大人まですべての人に教育を行っていると知ることができた、そして、生き物を見つけて観察し、その良さに気づいていた子供たちを見て、このサイクルが次の世代にエコパークを残していくカギとなっているしうまくいく秘訣なのではないかと思った。日本の教育と違いサマースクールが存在する海外で、このような場所で子供に学ぶ機会があるというのがとても大事だと思った。日本においてもこのように地元の人だけでなく、同じ都道府県の人や同じ地方の人が関心を持つ機会をもっと増やしていく必要があるなと思った。
また、小学校訪問やヘルシンキ大学の人たちと交流する中で、日本と海外の差を感じた。プレゼンや発表の後に自由に質問する機会が設けられると思うが、日本では沈黙になることが多いと思う。しかし、フィンランドではとても多くの人が挙手をし、発表と関連が薄く自分だったら躊躇するような内容の質問でもお構いなく行っていた。これは教育としてとても重要であり、自主性が素晴らしいなと思った。このように自分で質問するということは内容を理解しかみ砕き自分のものにしようという意が表れているあかしだと思った。自分も現地の学生を見習って、言語の壁のない日本だからこそ、躊躇なく聞きたいことや興味のあることに関して、どんどん質問していくことが必要であり、今後の自分の成長には欠かせないなと感じた。
最後に具体的な環境の話で、今回訪れたエコパークは島であり、人が住んでいる場所も、人口もかなり限られていた。その点で地産地消ということに関してとても考えやすいということがあると思うが、食料を作るエネルギー消費量と他で作って輸送するときのエネルギー消費量を天秤にかけて行わなければいけないということが分かった。ときには輸送した方が良いときさえある、という講演での言葉がとても印象に残った。ここにはもう少し知識と背景的な理解が必要となると思うが、自分の故郷や今住んでいる金沢でも一度考えてみたいと思うきっかけになった。